A邸の気密検査を実施しました。
SW工法で重要な高断熱化と高気密化です。一般に考えて高断熱にしていけば冷暖房のエネルギーロスが少なくなるのはわかってもらえると思います。
しかし、ある一定以上高断熱を進めても換気による熱損失が約28%あるといわれているので、高気密化が必要不可欠になります。断熱だけをいくら高めても、気密がよくなければ効果がありません。
高気密化が計画的な換気や内部結露を防止します。
計画的な換気を行う
高気密化されていない住宅では、換気が過剰になったり不足したりします。
例えば、風が強い日は住宅に風圧を受けるために、換気が過剰になります。また、冬は室内と外気では温度差が大きくなりますが、この場合煙突効果といって、下から住宅内に空気が入り込もうとする力が働き、上から住宅外に出ていこうとする力がかかります。このため、冬は換気が過剰になる傾向があります。
高気密化は、給排気口を限定することにより、常に一定の換気を行うことができます。
内部結露の防止
高断熱化だけを行い高気密化していない住宅では、冬に室内の湿った空気が壁の中などに入り込み、その空気が壁の中で冷やされて結露します。内部結露(壁内結露)は、見えない箇所で起きるため、症状が外に現れるときにはすでに内部でかなりの影響が出ている可能性があります。
内部結露は、木部の腐朽、カビ・ダニやシロアリの発生、また、グラスウール系の断熱材の場合は、断熱材が湿ることにより断熱性能が低下などの原因となります。
詳しい検査状況は社長ブログにお任せして、この気密検査はアノ侍達の戦いに共通点があります。
基礎工事、土台、建前、パネル工事などから気密化への長い道のりが始まります。
薄削りへ侍達の鉋だけではなく、砥石や材料、研ぎ、刃物の角度、力加減まで、飽きれほどの執念が記録つくるのです。
高気密化も飽きれるほどの執念で「そんな所から外気が入る訳ないよ~、もうそこは一度やってるよ!」と言いながらも、念のためにと気密処理をしていきます。
(不必要な隙間も全て埋めたくなります。)
あれもこれも全てやっても、ふとあの場所は忘れていないだろうか不安になります。
お施主様ごと、床面積や建物の間取りや形状、窓の数や種類、検査時の現場状況、気温 風速など条件が同じではないので、単純に数値だけでは判断できませんが、今回検査で新記録が達成できました。(気密検査の方もめったに出ない、今期でも新記録かもとおっしゃっていました。)
しかし、侍達と同じで記録が自分自身の首を絞めつけていきます。
この次はもう少し、もう少し良い結果にと・・・・・・かぎりなくゼロに近づける為にはあと何が必要か?
自分自身で墓穴を掘り進めていきます。
投稿者 気密第一