住宅におけるユニバーサルデザインとは?
ユニバーサルデザインとは?『誰もが快適なデザインを目指して』
ユニバーサルデザイン・・・・こんな言葉を耳にしたことがありますか?『きっとありますよね!』私達の生活の中にもかなり身近なものが実はユニバーサルデザインされたものなのです。
例えば、シャンプー容器のギザギザ・テレホンカードの切れ込み・缶ビールの点字表示・多機能トイレ・ノンステップバス・・・・などなど私達の身の廻りには多くのユニバーサルデザインされたものが沢山あります。
あるお客様からご自宅の建築依頼を頂いたのでありますが、『我家の設計には、可能な限り随所にユニバーサルデザインを取り入れて頂きたい!』ということが設計条件の一つでありました。私は、『はい!分かりました』とお答えしてしまったのですが、住宅(家)にとってユニバーサルデザインっていったい何なんだろう・・・?っと改めて考えてみると、あまりの自分の知識の無さに自分自身腹立たしさを覚えました。
私は大きな勘違いをしていました。住宅(家)にとってユニバーサルデザインとは、『住まいの各所にバリアフリーな設計を取り入れて行けば良いのだ!』と思っていたのです。しかしユニバーサルデザインとはただそれだけでは成立しないものだと言うことが漸く分かって来たような気がします。(まったくお恥ずかしい限りです。)
先ず第一にユニバーサルデザインには7つの基本的原則が存在するのです。
1 誰にでも使えて手に入れることが出来る(公平性)
2 柔軟(フレキシブル)に使用出来る(自由度)
3 使い方が簡単(シンプル)に分かること(単純性)
4 使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ)
5 操作を間違えても対応できる(安全性)
6 少ない力で効率的に 楽に使える(省体力)
7 利用しやすい大きさと空間(スペースの確保)
上記に記しました7つの基本原則に従ってユニバーサルデザインを考えて行くのですが、私が住宅にとってのユニバーサルデザインを考えて行く上でもっと大切だと感じたことは、高齢者や障害者の方だけでなく健康な人も誰にとっても使いやすくそして快適なデザインであることが重要なんだと感じました。
そしてその『快適なデザイン』を使い手と作り手が互いに協力しあい、より良いものを作り続けていくことが大切なんだと思います。
『これで完成!』というものではなく常に快適な住空間を目指して行くプロセス(過程)が最も大切なことなんだと知りました。
企画や設計の段階から使い手と作り手が協力し合い検討し実施すること!即ちユニバーサルデザインの考え方は弊社のモットーでもあります『住む人の 作る人の 笑顔が浮かぶ家つくり』そのものなんだと!と感じました。私自身、基本的な知識を勉強しなければならないことは沢山ありますが、『御施主様と共に造り上げていく家つくり』というものをもっともっと大切にして行きたい!改めて感じたのです。