木造住宅の耐震・リフォーム事例(その2・床下地偏)
木造住宅の耐震・リフォーム工事 (床下地組)
『畳の部屋をフローリング貼りの洋室に変更したい!』とお考えの方々もきっと多いことと思いますので、今回はK邸の耐震・リフォーム工事の床下地偏をご覧頂きたいと思います。古くなった二間続きの和室を明るく使いやすい洋室にしたいということで、耐震補強工事を兼ねて、内部のリフレッシュリフォームを行なうこととなりました。
古い(築20年以上)日本の木造住宅の耐震面の弱点の一つに1階南面の耐震壁の壁量が少ないことが要因になっていることがあります。太陽の光(採光)を多く取り入れる為に開口部(はき出し窓)を広く取った二間続きの和室などは、耐震壁の壁量が不足しがちであり、耐震補強工事の時には必ず検討しなければならない部分なのです。K様のお宅も今回の耐震補強工事にて二間続きの和室(南面)の耐震壁の壁量をUPすることとなりました。(耐震壁の施工については次回のご報告とさせて頂ます。)
畳をめくり既設の床下地を撤去していきます。床下の状況ですが、かなりの湿り気を感じました。ご覧頂くと分りますが、大引きを支える束はかなり酷く腐り始めていました。(現在の木造住宅の基礎工法では防湿施工された耐圧盤コンクリートによって木材が腐ってしまうような湿り気は発生しませんが、この当時の老朽化した木造住宅の床下の状況はそこに住まわれている方がビックリしてしまうほど痛んでいる場合がございます。)
束石は底面積の大きなコンクリート盤にて施工し、床下地組の材料(大引き等)は強度の面でも・防虫効果が高い面でも檜材を使用しています。もちろん既設地盤面は防湿シートを敷き込んで、木材への湿気による悪影響を軽減させています。
床下となる部分の木材への防虫処理も完了。床下地組を支える束は強度の高い鋼製束を使用し施工いたしました。(木造住宅の耐震リフォームを何度か経験し改めて感じたことは、昔の木造住宅の基礎内部【床下の状況】は、構造体となる材木にとって湿気が多く白蟻等の被害も受けやすいので、いざ地震が来た時などはその揺れの強さに耐えなれない状況になっている場合があるということです。)
根太と根太の間に隙間無く床専用の断熱材を一枚いちまい敷き込んで行きます。完成後にはきっとお部屋の冷暖房の効きも良くなることでしょう!・・・・とにかく今回の工事で外壁面(全面)に断熱材を挿入し屋根は断熱材が裏打ちされた材料にて施工し、床下もこうして断熱施工されるのですから、工事前の断熱材が何も入っていなかっった状態と比べたら大きな違いがあることでしょう!
床用の断熱材が隙間無く施工されたところで、フローリング下地として厚み12mmの構造合板をはり込んで行きます。ビス留めピッチをしっかりと確認し、床下地の根太にしっかりと留付けていきます。こうしてようやくフローリング板をはり込んで行く準備が出来ました。作業リーダーの富山と海野が丁寧にフローリング板をはり込んでいきます。耐震リフォーム工事はスピードも要求されます!『一日も早く御施主様に新しいお部屋で心地よく暮らして頂きたい!』・・・額に汗し黙々と作業する二人の姿を見ているとそんな思いが強く伝わってくるのであります。『新築工事に限らずリフォーム工事も誠心誠意頑張って行こうと思っています!いい家造り目指して頑張るぞ~!』